Skip to content

カバーガラスの種類と研磨

カバーガラスとは

カバーガラスには2つの主要な使われ方があります。

 

  • 顕微鏡など観察に使われる保護ガラス(スライドガラス)
  • スマートフォンなどの保護ガラス

 

この記事では後者の意味合いでのカバーガラスをご紹介します。

スマートフォンなどのカバーガラスに求める研磨特性

デバイスで直接触れられる最外層のガラス

スマートフォンやタブレット、ウェアラブル端末などは幾層ものガラス基板などが積層され形作られています。カバーガラスはそれらデバイスにおいて直接指で触れられる最外層のガラスです。

耐衝撃性と耐傷性が重要

スマートフォンなどのカバーガラス以下の層ではタッチセンサー機能を有したガラスやディスプレイなど重要な部品が積層されており、それらを保護することが第一の目的となります。そのため、「耐衝撃性と耐傷性」は非常に重要です。また、ユーザー視点では「指跡や汚れの防止」「高い視認性や画質」なども重要となります。

スマートフォンなどのカバーガラスの代表的な種類

化学強化されたガラスを用いており、代表的なガラスとして下記が挙げられます。下記以外にも多くの会社が手掛けています。

 

  • ゴリラガラス(Corning社)
  • ドラゴントレイル(AGC社)
  • glanova(NSG社)
  • ダイノレックス(NEG社)

ニットーのカバーガラス研磨方法

化学強化されたカバーガラスを研磨するのは容易ではありません。

そこでニットーに依頼が来るケースは、全て「化学強化前」の加工要請となります。

 

  1. 受入検査
  2. 粗加工(ラッピング)
  3. 平面度・平行度測定
  4. 鏡面加工(ポリシング)
  5. 洗浄
  6. 最終検査

1. 受入検査

ガラスの全体の割れ、表面のキズ、端面部のカケ、チッピング(細かいカケ)、クラック(亀裂やひび割れ)がないか確認を行う。また、ガラスの厚みを確認して、粗加工、鏡面加工仕上げの厚みを決めます。

2. 粗加工(ラッピング研磨)

ガラス表面を粗削りして、厚みを薄くすると共に材料にあるうねりや凹凸、ソリを矯正します。 ラップ研磨(ラッピング研磨)とは

3. 平面度・平行度測定

粗加工による平面度、平行度の変化を非接触式の測定機で測定を行い、お客様が求める規格を満たしているか確認を行います。 平面研磨の平面度とは

4. 鏡面加工(ポリシング)

粗加工での表面ダメージを除去して、お客様が求める表面状態(表面粗さ、キズの許容)、厚みに揃えます。ニットーでは複数の研磨パッド、研磨剤の組合せにより多段階の鏡面加工を実施します。 研磨パッドとは

5. 洗浄

研磨加工時についた研磨剤や汚れ、埃などを擦り洗浄など、物理的に除去することに加え、酸性、アルカリ性の溶剤を使用して化学的に除去も行います。 研磨加工における洗浄(精密洗浄)とは

6. 最終検査

特殊な光をあて、ガラス表面のキズやカケなどの欠陥がないか確認を行い、お客様の要求(仕様)に合わせて、合否判定を行います。  研磨加工の検査とは

 

ニットーのカバーガラス研磨加工スペック

ニットーの研磨加工技術により Ra=0.1nm が可能です。平行度や平面度に関しては対象基板の寸法や厚み、総減量値により対応可能なスペックは変わります。

φ100 程度ですと「平行度 0.2μ~0.4μ」「平面度 1.0μ」程度の研磨加工実績があります。ご希望の寸法でご希望のスペックがありましたらぜひお問合せください。

 

Ra:測定エリアの表面のプラスの領域とマイナスの領域を平均値化したもの

平行度や平面度のニットー研磨加工実績

  Ra 平行度 平面度
φ100 程度 0.1nm 0.2μ~0.4μ 1.0μ

カバーガラスの種類と研磨のまとめ

生活必需品となったスマホやタブレット、ウェアラブル端末。これら製品にもニットーの研磨加工技術が活かされております。

ニットーでは多くの経験値と、様々な研磨加工条件を実現するために必要不可欠となる多数のマシンを有しております。お困りの際はぜひお声掛けください。

 

 

ダウンロード資料をご活用ください

こんなお困りごとを抱えている方におすすめの資料です。

・高い精度の表面が求められている
・検討している素材に対して、研磨ができるか調査している

お手元に置いていただき、社内共有にもぜひお役立てください。