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ポリエチレン樹脂の平面研磨

ポリエチレンとは

ポリエチレン(PE)はエチレンが重合したプラスチック素材の一種であり、合成樹脂に分類されています。生産量・使用量が全プラスチックの中でも上位に位置し、使いやすい材料です。材料自体に毒性はなく、無臭のため医療用や食品用に使用されています。安価で大量生産されているため、ビニール袋をはじめとした多くの用途に使われています。

ポリエチレンの種類

ポリエチレンにおける分類は「密度による分類」と「製造方法による分類」の2種類があります。

密度による分類

低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE)、超高分子ポリエチレン(UHPE)

製造方法による分類

組成上は同じポリエチレンであっても構造によって性質が大きく異なるため、密度や分子量によって数種類に分類されています。

ポリエチレンの特徴

ポリエチレンの特徴として、代表的な以下の性質を記載します。

 

  • 吸湿性・吸水率が低い
  • 耐寒性に優れている
  • 耐薬品性に優れている
  • 材料が安価で加工性が高い
  • 接着性に乏しい
  • 熱に弱い
  • 傷がつきやすい

吸湿性・吸水率が低い

ポリエチレンは防水性に優れています。ポリエチレンの吸水率は0.01%以下と非常に低く、水をほとんど吸わないという性質があります。

耐寒性に優れている

寒さに強い性質を有しており、-20℃程度まで耐えられるため、屋外での使用が可能です。ただし、ポリエチレンは紫外線により劣化してしまうため、紫外線をブロックできる添加剤を使用する必要があります。

耐薬品性に優れている

酸やアルカリなどの薬品に反応して変形したり、劣化してしまう可能性が低いです。

材料が安価で加工性が高い

射出成形や押出成形、ブロー成形、真空成形、圧空成形といった様々なプラスチック成形をすることができ、加工しやすい材料です。また、ポリエチレンは安価であるため、大量生産が適した製品への使用に向いています。

接着性に乏しい

非極性であるため、接着剤での接着を行うためには表面の下処理(火炎処理、コロナ放電、プラズマ処理、酸処理など)が必要となります。

熱に弱い

ポリエチレンは熱可塑性樹脂であり、加熱することで柔らかくなるような性質を有します。この性質によって多様な形状に加工することができます。 

傷がつきやすい

ポリエチレンは柔軟性が高い反面、傷がつきやすい特徴を有します。そのため、強い力を加えたり、尖ったものに接触させるような利用環境は得意ではありません。

ポリエチレンの研磨

手研磨が一般的

ポリエチレンの研磨では通常サンドペーパーやプラスチック向けの研磨剤を用いて手研磨する方法が一般的です。
ポリエチレンは前述のように傷が付きやすい性質があり、仕上がり時に研磨キズが発生してしまう可能性があります。そのため、アンチブロッキング剤と呼ばれる添加剤の使用や、加工条件の設定が必要になります。

 

ニットーは機械研磨での多量加工が可能です

ニットーの研磨加工ではアルミナや酸化セリウムなどを研磨剤に設定。材料の大きさに最適な研磨機(小型〜大型)を使用して鏡面に仕上げます。手研磨ではなく機械研磨を行うため、同品質のポリエチレンを多量に研磨加工できます。

まとめ

ニットーではガラス・金属の他にも、樹脂素材の研磨加工も対応できます。

材料に適した加工レシピを工夫することで高品質な鏡面加工に仕上げます。

 

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