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耐熱ガラスの研磨とは

耐熱ガラスとは

耐熱ガラスの必要性

ガラスの耐熱性が低いと変形や破損(割れ)が発生し、怪我の温床となる可能性や、使用している製品自体の機能低下に繋がってしまいます。それらを予防するために、適した耐熱ガラスを選択する必要があります。

主な用途

  • 家庭用・産業用オーブン窓
  • 調理用ガラス容器
  • 実験器具
  • 高出力の照明機器

代表的な耐熱ガラス

耐熱ガラスに分類されるガラスを紹介します。

 

  • ホウケイ酸ガラス:テンパックス(SCHOTT社)
  • アルミノシリケートガラス:ゴリラガラス(Corning社)、DragonTrail(AGC社)
  • ガラスセラミックス:ネクストリーマ(SCHOTT社)、ネオセラム(NEG社)
  • 石英ガラス

耐熱ガラスの研磨手順

一般的な研磨手順を紹介します。

必要に応じて粗加工・鏡面加工は段階を分けて行う場合もあります。

 

  1. 受入検査
  2. 平面度・平行度測定
  3. 粗加工(ラッピング)
  4. 平面度・平行度測定
  5. 鏡面加工(ポリシング)
  6. 洗浄
  7. 平面度・平行度測定
  8. 最終検査

1. 受入検査

ガラスの全体の割れ、表面のキズ、端面部のカケ、チッピング(細かいカケ)、クラック(亀裂やひび割れ)がないか確認を行います。また、ガラスの厚みを確認して、粗加工、鏡面加工仕上げの厚みを決めます。

2. 平面度・平行度測定

必要に応じて材料の平面度、平行度を非接触式の測定機で測定を行います。

3. 粗加工(ラッピング)

ガラス表面を粗削りして、厚みを薄くすると共に材料にあるうねりや凹凸、ソリを矯正します。

4. 平面度・平行度測定

粗加工による平面度、平行度の変化を非接触式の測定機で測定を行い、お客様が求める規格を満たしているか確認を行います。

5. 鏡面加工(ポリシング)

粗加工での表面ダメージを除去して、お客様が求める表面状態(表面粗さ、キズの許容)、厚みに揃えます。

当社は、複数の研磨パッド、研磨剤の組合せにより多段階の鏡面加工を実施します。

6. 洗浄

加工時についた研磨剤や汚れ、埃などを擦り洗浄など、物理的に除去することに加え、酸性、アルカリ性の溶剤を使用して化学的に除去も行います。

7. 平面度・平行度測定

必要に応じて鏡面加工による平面度、平行度の変化を非接触式の測定機で測定を行い、お客様が求める規格を満たしているか確認を行います。

8. 最終検査

特殊な光をあて、ガラス表面のキズやカケなどの欠陥がないか確認を行いお客様の要求(仕様)に合わせて、合否判定を行います。

耐熱ガラス研磨の特徴

青板などの一般的なガラスに比べ、硬度が高いガラスが殆どとなります。そのため、物理的に削れにくく加工が長時間化してしまう傾向があります。ただし、硬いが故に表面の粗さが一般的なガラスよりも良好になります。

まとめ

皆さんの生活の周りにもある耐熱ガラスですが、用途によっては研磨が必要となります。ご紹介したガラスはニットーで毎日研磨していると言っても過言ではありません。多くの経験値と様々な加工条件を実現するために必要な数多くのマシンを有しています。お困りの際はぜひお声掛けください。

 

 

ダウンロード資料をご活用ください

こんなお困りごとを抱えている方におすすめの資料です。

・高い精度の表面が求められている
・検討している素材に対して、研磨ができるか調査している

お手元に置いていただき、社内共有にもぜひお役立てください。