片面研磨研磨とは
当社が保有している片面研磨機はオスカー式の研磨機です。ドイツのOSCAR研磨機が原型であり、そこから改良を経て、現在では一般的に用いられている多連のレンズ研磨機などが該当します。
片面研磨機の原理
回転する定盤上で連れ回りする加工物に対して、直径方向に円弧揺動させながら加工していく研磨機が一般的です。
片面研磨機の加工用途
平面研磨、球面研磨、on-axis非球面研磨など
片面研磨機の注意点
下定盤がモーター等の力で可動するものが多いため、下側に鋳物の定盤や研磨パッドを貼り、上定盤に加工対象物を貼り付けて加工することが一般的です。ただ、加工物の形状、重量等で上側に貼り付けることが困難な場合もあります。
ニットーではこれまでの経験から独自の加工方法を確立。大型サイズ、異形状の片面研磨加工にも対応しております。
片面研磨機のメリット・デメリット
片面研磨機のメリット
1. 形状精度が出しやすい
片面研磨機の構造により加工面内の加工量の差が生じにくく、狙った部分のみの加工を進めやすい特徴があります。形状精度が出しやすく、高精度な研磨加工が可能です。
2. 大型サイズ基板に対応
一般的な両面研磨機の場合はバッチ(複数枚)加工が必要で、大型サイズ基板の加工には高額な大型両面研磨機を用いる必要があります。一方、片面研磨機は定盤のサイズとほぼ同じサイズの基板の加工が可能です。また、設置スペース的にも優位性があります。
片面研磨機のデメリット
1. 研磨効率が悪い
両面研磨機と比較して、片面ごとの加工のため研磨効率が半分以下となってしまいます。そのため量産には向いていません。
2. 高度な研磨技術が必要
片面研磨機は形状精度が出しやすい一方で、スイッチを押すだけで誰もが同じような形状を出すことはできません。加工物の1枚1枚の形状を見て、どこをどのように加工すれば形状が出るかといった熟練した経験を基に加工条件の設定が必要となります。
ニットーが保有する片面研磨機
加工機サイズ |
台数 |
対角サイズ |
基板サイズ例 |
φ2500 |
2台 |
2400㎜程度 |
1500×1850 |
φ2200 |
2台 |
2100㎜程度 |
1300×1500 |
φ1700 |
3台 |
1600㎜程度 |
1000×1300 |
φ1500 |
5台 |
1400㎜程度 |
850×1200 |
φ1200 |
3台 |
1100㎜程度 |
700×800 |
まとめ
ニットーは小型から大型まで両面研磨機、片面研磨機を多数保有しています。
加工機をはじめ、これまで培ってきたノウハウを基に、「研磨剤」×「研磨パッド」×「加工条件」の数ある組合せから、お客様が求める品質を追求いたします。試作加工も含め、お気軽にご相談ください。