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白板の研磨とは

白板とは

白板とは鉄分の含有量の少ない原料から製造された透明度の高いガラスです。一般的な板ガラスとしてソーダライムガラスがありますが、こちらは鉄分が含まれているため、断面方向から観察すると青みがかったように見えます。

白板の用途

白板はショーウィンドウや展示ケース、ディスプレイや測定機器など透明度の高さが要求される場合に使用されます。メーカーにより表記方法が異なりますが、BK7、B270などのように呼ばれています。

白板の研磨

白板はソーダライムガラス同様、数あるガラスの中でも比較的研磨加工がしやすい部類に入ります。削りやすいという特徴があるために、加工を進める中での形状の維持が難しく、石英など硬度が高いガラスに比べて平坦性を出しづらいと言えます。

白板の研磨で良く使われる研磨剤

研磨剤として「酸化セリウム(※)」が多く使われます。また、研磨剤の粒子の大きさが様々あり、加工の速さを優先するときは粒子が大きめのものを選定します。逆に、ガラス表面の仕上がり状態(滑らかさ)を優先するときは小さめの粒子を使用します。

加工速度とガラス面の精度、どちらを優先するかが研磨剤選定時のポイントです。

 

※酸化セリウム

ガラスの表面を滑らかにし、鏡面化するプロセスにおいて効果を発揮する研磨剤です。パウダー状、液状などの種類があり、粒子の大きさや硬さによりガラス表面の仕上がり具合に差が出ます。

白板研磨の手順

ガラスの大きさや厚さ、取り代(削る厚み)など目的により加工方法は異なりますが、共通する手順は以下の通りです。

 

  1. 研磨機の選定
  2. 研磨剤・研磨パッドの選定
  3. 研磨加工
  4. 洗浄
  5. 検査
  6. 測定
  7. 梱包・出荷

1.研磨機の選定

加工するガラスの大きさや厚み、数量などから加工に適した研磨機の選定を行います。ニットーは大型基板を得意としていますが、小型機も所有しておりますので、小型基板かつ少量の試作も承ります。

2.研磨剤・研磨パッドの選定

仕様に応じて研磨剤および研磨パッドの選定を行います。スクラッチ(キズ)やディグ(くぼみ)、または求められる表面粗さにより研磨剤および研磨パッドの選定を行います。

3.研磨加工

研磨機にプログラム設定をし加工します。ニットーは両面機での表裏同時加工により短時間加工を実現しています。サイズによっては両面機に入らない場合もありますが、その際は片面機を使用します。両面加工は片面研磨に比べて平坦性を出しやすいという特徴もあります。

4.洗浄

研磨加工後、専用の洗剤によりスクラブを行い汚れを除去します。研磨加工後の基板を洗浄機にそのまま投入した場合、洗浄機内に汚れが沈殿しやすく洗浄効果が落ちてしまいます。よって、洗浄機投入前のスクラブは欠かせません。

また、ガラスによっては研磨剤が固着しやすい場所が異なる場合があり、スクラブによりピンポイントで洗浄をすることが可能です。

5.検査

加工したガラスの外観を検査します。クリーンルームのクラス1000もしくはクラス100(検査室内の埃の少なさを示すレベル)の暗室内において、専用の光源を用いて行います。検査工程で仕様に外れたキズなどが検出された場合は、前工程に戻され再加工がおこなわれます。

6.測定

平面度(平坦性)や平行度、表面粗さなどの測定です。基板のサイズや形状、厚みに応じて最適な機材により測定が行われます。測定値はニットーにおける加工の実力値の指標となりますので、今後の技術向上につなげるためにも必要な重要な工程です。

7.梱包・出荷

検査規格をクリアした製品は、クリーンルーム内において埃が付かない状態で包装されます。その後、製品が輸送途中に破損などしないよう最適な梱包をして出荷します。

白板研磨のニットーの実績例

実績1 300φの大きさで0.2t
実績2 1メートル角サイズ以上
実績3 FTO膜(透明導電膜)付きガラス

まとめ

ニットーは白板加工の実績を多く持ち、お客様の様々なご要望に応えてまいりました。

ご支給材の研磨加工は勿論のこと、材料の手配から承ることもできますので何なりとお申し付けください。また、ご希望の精度を出すために必要な取り代(削る厚み)などもご提示させていただきます。お気軽にお問い合わせください。

 

 

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